今さらでなんですが、8月14日日曜日(今週!)、佐倉市立美術館4階ホールで、ワヤンの上演をやります。演目は「アノマン使者に立つ Anoman Duta」です。
これはラーマーヤナの中の一演目で、魔王ラウォノ(ラーヴァナ)に連れさられ、アルンコ国(スリランカ)に幽閉されたシント(シータ)を取り戻すため、アルンコと対立したロモ(ラーマ)の命令で、神猿アノマン(ハヌマン)がランカー島へのり込んで大暴れするという、とても有名なお話です。
これがアノマン。白いお猿さんなのです。
ダラン(語り部)はジョクジャスタイルの大御所、キ・ティンブル・ハディプライトノです。彼は2011年5月10日、逝去されました。享年77。数少ないダラン・スジャティ(真正のダラン)でありました。心をこめて上演にのぞみたいと思います。
この演目の中でアノマンが白イタチに化けてシントの幽閉されているアンソコの森へ忍び込む、という場面があるのですが、白イタチの人形が無いということが判明(さる博物館へ寄贈してしまっていたのです)。というわけで、急遽(というか今日)イタチの人形を作りました(紙ですが。紙製のワヤンはジャワではワヤン・クルタスと呼びます)。
影なので、黒いですが、あくまで「白イタチ」ということで……。ジャワ・ワヤン風の造形にするべきか悩みましたが、とりあえず気にせずに作ってしまいました。キ・ティンブル師よ、お許しあれ。