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木から落ちた猿

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無敵の呪文チョンドロビロウォ

 ● チョンドロビロウォ Candrabirawa 〈チョンドビロウォ Candabirawa ともいう〉は、ワヤンの物語に登場する超能力の呪文である。マハーバーラタの大詰め、パンダワ一族とコラワ一族の大戦争バラタユダ Bharatayuda で最後の指揮官 Senapati となるサルヨ Salya 王の秘密兵器だ。その呪文を放つと、小人姿のラクササ(羅刹)が現れる。このラクササは一人倒すと二人、二人が四人と倍々で増えていき敵を殲滅するという無敵の能力である。ただ、無抵抗の者を相手にこの呪文を使うと、効果が無く、かえって術者の力が無になるというデメリットを持つ。ワヤンに関するブログでチョンドロビロウォの新解釈を見つけたので以下に紹介する。


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チョンドロビロウォの始まり


 始まりは、アルジュノ・ソスロバウ Arjuna Sasrabahu の時代、スマントリ Sumantri /パティ・スウォンド Patih Suwanda の物語からである。パティ・スウォンドは本来スリ・ウィサングニ Resi Wisanggeni の子で、スマントリといい、弟はラクササの顔をした侏儒のスクロソノ Sukrasana 〈一般にはスコスロノ Sukasrana と呼ばれる〉である。ルシ・ウィサングニはルシ・バルゴウォ Resi Bhargawa の兄である。ルシ・バルゴウォは自分自身を殺してくれる者を探して世界中を旅していたーーアルジュノ・ソスロバウを殺し、のちにロモ Rama の手で死を賜ることになる。ルシ・ウィサングニの教えでスマントリは超能力をそなえた勇者たるクサトリアとなり、スクロソノはラクササでありながらもひじょうに高潔な人柄であった。

 ある時、スマントリとスクロソノは森の中を歩いていた。スクロソノは身体が小さかったので疲れてしまい、休みを取りたがった。休みを取ると、スクロソノはぐっすり眠ってしまい、そこへ腹を空かせたラクササがやって来て、スマントリとスクロソノを食おうとした。スマントリは弟をすばやく隠し、自分は森の中に逃げた。十分に離れ、安全な場所にスクロソノを寝かせると、スマントリはラクササを防ごうとした。闘いは互角で、スマントリはラクササを倒すことができなかった。スマントリが力尽きそうになった時、バトロ・インドロ Betara Indra が来て、チョクロビスウォロ Cakrabiswara という矢を渡した。スマントリがすぐさまその矢を射放てば、ラクササはたいまち斃れた。ラクササを倒すと、スマントリはすぐさま弟のスクロソノを探した。スマントリは、森の野獣たちがスクロソノを取り巻いて護っているのを見て、おおいに驚いた。スマントリはスクロソノに尋ねた。森の野獣たちを従える呪文でも持っているのかと。スクロソノは答える。何の呪文も持ってはいない、ただ彼は、子供の頃から森の獣たちを邪魔したり傷つけたことは一度も無いのだという。二人の兄弟は苦行所に帰り、起こった出来事をルシ・ウィサングニに話した。サン・ルシの答えはこうであった。チョクロビスウォロを持つ者はバトロ・ウィスヌ Betara Wisnu に愛される者であり、森の獣たちに護られる者は高貴なる内面を持ち、バトロ・ダルモ Betara Dharma に愛される者である、と。


 それから間もなく、スマントリはルシ・ウィサングニから超能力の教えを授かった。サン・ルシは言った。スマントリは勇敢なクサトリアとなり、彼に適う者はいくらもいないだろう、と。スマントリは、自身の習得した力を世の人々のために役立てたいと、ルシ・ウィサングニの苦行所を旅立った。つらい気持ちでルシ・ウィサングニは許しを与えた。スマントリは公正なる賢者として知られるマヤスパティ Mayaspati /マエスパティ Maespati 国王プラブ・アルジュノ・ソスロバウに仕えなければならない。弟には言わず、というのもスマントリはスコスロノを連れて行けば、彼の姿が笑いものにされると恐れたのだ。スマントリはスクロソノが寝入っている間に出発した。


 目覚めると、兄がいなくなっていたのでスクロソノはうろたえた。スクロソノはルシ・ウィサングニに、兄がどこへ行ったのか尋ねた。事情を知ったスクロソノは、兄と別れ難く、彼を探しにマヤスパティ国へ向かった。途中、スクロソノは疲れてしまい、大きな木の木陰で休んだ。とつぜん木の中から大きな音がして驚いた。音をたてたのはチョンドロ・ビロウォ Candra Birawa であった。チョンドロ・ビロウォはバトロ・ダルモに愛される者の到来を待っていたのである。そしてスクロソノの体内に入魂しようとした。スクロソノはうろたえて、チョンドロ・ビロウォのことを尋ねた。チョンドロ・ビロウォは答えた。彼はもともと天界 Swargaloka を攻めたラクササたちである。ラクササたちは神々に敗れたが、バトロ・グルによって一つの身体にされ、チョンドロ・ビロウォと名付けられたのである。だが、チョンドロ・ビロウォは不用意に地上 mayapada をうろついてはならない。彼はバトロ・ダルモに愛される者/その化身と一体でいなければならないのだ。というのも間違った人間の手にあれば、チョンドロ・ビロウォは地上に大いなる災いを招くからである。説明を聞いてもスクロソノはまだチョンドロ・ビロウォが身体に入ることを認めなかった。チョンドロ・ビロウォは、彼と一体になれば、スクロソノは強く頑強になり、困ったことがあればチョンドロ・ビロウォを呼び出し手助けを得ることが出来ると話した。チョンドロ・ビロウォは闘いにおいて、とてつもない力を発揮する。というのも、その血の一滴一滴が新たなチョンドロ・ビロウォを生み出すからである。スクロソノはようやく同意し、チョンドロ・ビロウォは彼の体内に入った。スクロソノは心の内で、チョンドロ・ビロウォは兄弟のスマントリにこそ相応しいと思うのだった。


 いっぽうスマントリはデウィ・チトロワティ Dewi Citrawati を獲得することに成功し、アルジュノ・ソスロバウに仕えることができた。スマントリは無敵の王であるアルジュノ・ソスロバウ戦うはめにもなった(スマントリはアルジュノ・ソスロバウと互角に戦ったが、王は怒って恐るべきトゥリウィクロモを発現した。これはアルジュノ・ソスロバウがバトロ・ウィスヌの化身であることの証である)。その後、デウィ・チトロワティは天界のスリ・ウェダリ Sri Wedari の園をマヤスパティ国に移してほしいとアルジュノ・ソスロバウに懇願した。深く考えずにスマントリはデウィ・チトロワティの要求を受け入れた。かくてアルジュノ・ソスロバウとデウィ・チトロワティは宮殿に入り、スマントリひとり残された。スマントリは困り果ててしまった。スリ・ウェダリの園をどうやって移動させたらいいのか見当がつかなかったのである。茫然としているところへ、スマントリを探していたスクロソノがやって来た。スマントリは弟を見て喜んだが、マヤスパティまでの長く危険な道のりをこえて弟が無事やってきたことに驚いた。スクロソノは彼の身体にチョンドロ・ビロウォが宿ったことを話した。話を聞いたスマントリも喜んだが、スリ・ウェダリの園を移さなければならないことを思い出し、また憂鬱になってしまった。スクロソノは兄に気がかりなことがることに気づき、尋ねた。スマントリはスリ・ウェダリの園移転の約束のことを話した。スクロソノはチョンドロ・ビロウォの助けを借りれば、約束を果たせるだろうと思った。呪文を唱えるとチョンドロ・ビロウォがスクロソノとスマントリの前に現れた。スクロソノは兄の窮状をチョンドロ・ビロウォに伝えた。チョンドロ・ビロウォはスリ・ウェダリの園を望んでいるのは、バトロ・ウィスヌの妃の化身であるに違いないとわかった。チョンドロ・ビロウォは問題なく仕事を果たすことが出来ると言い、スクロソノとスマントリに、園を移しているあいだ、五感 panca indra を閉じているようにと頼んだ。チョンドロ・ビロウォは何千にもなり、スリ・ウェダリの園は天界からマヤスパティに移されたのである。

 仕事に成功し、スクロソノは兄と共にマヤスパティ国に仕えたいと考えた。スマントリは我慢できず、スクロソノに苦行所へ帰るよう命じた。しかしスクロソノが言うことを聞かないので、スマントリはチョクロビスウォロを構えて弟を脅した。思いもかけずスクロソノがよろめき、チョクロビスウォロは彼の身体に刺さってしまった。今際の際にスクロソノは兄に言った。チョンドロ・ビロウォをスマントリに渡すことができなかった。来世に再びスクロソノが兄の近くに生を受けられるように神に祈ろうと。


 時うつり、スマントリはノロソモ Narasoma (プラブ・サルヨ Prabu Salya )に生まれ変わり、いっぽうスクロソノ(とチョンドロ・ビロウォ)はラクササだが侏儒ではないルシ・バガスパティ Resi Bagaspati に生まれ変わった。


 ルシ・バガスパティにはデウィ・プジョワティ Dewi Pujawati という娘がいた。ノロソモが狩りに出たとき、デウィ・プジョワティに出会い、その美しさにたちまち恋に落ちた。ノロソモはデウィ・プジョワティと共にルシ・バガスパティに会いにいった。


 ルシ・バガスパティに尋ねられ、二人は互いに恋に落ちたのだと答えた。ノロソモとプジョワティはルシ・バガスパティに結婚を許された。ノロソモは妻のプジョワティを深く愛したが、プジョワティにあなたの愛はどれほどのものなの?と聞かれたとき、清められた白米のようなものだと答えた。そしてノロソモはその白米は残念なことに籾の中にあると付け加えた。プジョワティはノロソモの答えに不安になり、ルシ・バガスパティに尋ねた。賢者であるサン・ルシは、ノロソモの意図を察した。王国の皇太子である彼はラクササの義父を持ちたくないのである。サン・ルシはプジョワティにノロソモを呼ぶよう命じた。ノロソモがやって来ると、ルシ・バガスパティは自身の身体の中にはチョンドロ・ビロウォという超能力の精霊が宿っているということを話した。


 プジョワティを大切にすると誓うなら、ルシ・バガスパティはチョンドロ・ビロウォを与えようと言う。二人は瞑想しチョンドロ・ビロウォはルシ・バガスパティからノロソモの体内に移動した。サン・ルシが息を整えさらに瞑想を続けると、彼の身体は視界から消え失せたのである。プジョワティはそれを見て驚き、涙した。ノロソモの耳にサン・ルシの声が聞こえた。真実彼はスクロソノの生まれ変わりであり、ノロソモに生まれ変わった兄スマントリの近くにいたかったのだと。ルシ・バガスパティは苦行でノロソモの伴侶たる女の子を得、チョンドロ・ビロウォも譲り渡すつもりであった。しかし、残念ながらノロソモはルシ・バガスパティに対して、スマントリがスクロソノにしたのと同じ過ちを犯した。バガスパティの次のバトロ・ダルモ神の化身/彼に愛される者に気をつけよ、そなたはその者によって死を与えられるであろう。ノロソモの耳に予言が聞こえた。かくてノロソモは王となり、プラブ・サルヨと称した。


 大戦争バラタユダ Bharatayuda において、プラブ・サルヨは、カルノ Karna (ビスモ Bisma 、ドゥルノ Dorna 、カルノ、サルヨの順である)に代わってアスティノ Hastina 国の総司令官に任命された。

 プラブ・サルヨが戦場に現れたのを見たスリ・クレスノ Sri Kresna はただちに彼が危険な敵であることを認識した。すべてのパンダワ軍に、彼と戦うことを禁じたのである。ビモは奢って言った。プラブ・サルヨは年老いて超能力を減らしている。俺が勝つ、と。スリ・クレスノはビモとアルジュノ Arjuna に言った。プラブ・サルヨはチョンドロ・ビロウォを持つ。侮ってはならないと。

 戦いが始まるとすぐさまビモはコラワ軍に突進した。プラブ・サルヨは軍司令官としてビモを粉砕するため前線に立った。プラブ・サルヨはビモを圧倒し、チョンドロ・ビロウォを呼び出した。ビモもチョンドロ・ビロウォに対し奮戦したが、しだいに疲れ果てて来た。チョンドロ・ビロウォは猛威をふるい続けていた。兄の劣勢を見たアルジュノは矢を射はなった。アルジュノの矢がチョンドロ・ビロウォを傷つけると、その血の一滴一滴が新たなチョンドロ・ビロウォになった。ビモはチョンドロ・ビロウォに圧倒され、パンダワ軍はしだいに壊滅に追い込まれていった。

 この状況を見たスリ・クレスノはすぐさまアルジュノのもとへ駆けつけ、チョンドロ・ビロウォを射るのを止めさせた。そしてスリ・クレスノは軍の後方へ向かった。ユディスティロ Yudistira に会うためである。スリ・クレスノは言う。パンダワ軍の勝利のため、プラブ・サルヨを負かし得るのは、バトロ・ダルモの化身たるユディスティロ以外にはいない。戦場に立ってほしい、と。ユディスティロはナクロ Nakula を馭者として戦場に立ち、プラブ・サルヨと対峙した。ユディスティロはプラブ・サルヨに、無礼に対する許しを乞うた。プラブ・サルヨは答えた。戦場に無礼などない。王として軍を勝利に導くのはユディスティロの責務なのだと。ユディスティロは生涯人を傷つけるつもりは無い、自分自身を犠牲に差し出す代わりに、チョンドロ・ビロウォをプラブ・サルヨの体内に収めてほしい、と答えた。チョンドロ・ビロウォはその仕事を終えるまで、戻すことは出来ない、つまりパンダワ軍を殲滅するまでである。ユディスティロは仕方なく弓と矢を手にした。しかしユディスティロはプラブ・サルヨに向けて矢を放つ気にはなれず、下に向けて放っただけであった。不思議なことに、ユディスティロの矢は地面に当たると跳ね返り、プラブ・サルヨを射抜いたのである。ルシ・バガスパティの言葉通り、プラブ・サルヨは戦死したのであった。


 余談だが、実はチョンドロ・ビロウォがその仕事を終えないうちに回収されるということがかつてあったのである。これはノロソモがデウィ・クンティをかけてパンドゥ Pandu と争った時ののとである。パンドゥはサユムボロ sayembara 〈嫁取り競技〉で勝利したが、ノロソモは妹のデウィ・マドリム Dewi Madrim を賭けてパンドゥに挑戦して敗れ、マドリムはパンドゥの妃となった。超能力のパンドゥを相手に、ノロソモはチョンドロ・ビロウォを呼び出した。パンドゥは重代のクリスでチョンドロ・ビロウォを切り裂いたが、チョンドロ・ビロウォは増えていく。パンドゥは劣勢になった。パンドゥは、助けを得なければ一人で戦えないのかとノロソモを罵った。ノロソモは傲然と言い放った。パンドゥも二人の兄弟の助けを得れば良いと。そしてダストロストロ Dastrastra が出てチョンドロ・ビロウォに踏みにじられるのを見てあざ笑った。ノロソモに罵られてダストロストロは怒り、ウィドロ Widra に出るよう言った。ダストロストロはすぐにウィドロに戻るよう指示し、パンドゥに自分のところへ来るよう命じた。利口なパンドゥは兄の計画にすぐ気付き、彼の方を向いた。ダストロストロに向かうパンドゥをチョンドロ・ビロウォが追いかけると、パンドゥは兄の後ろに隠れ、ダストロストロがアジ・クムボログニ Aji Kumbalageni を放った。恐るべき呪文アジ・クムボログニは、ダストロストロの触れるものすべてを粉砕するのである。チョンドロ・ビロウォはその超能力に耐えきれず、ノロソモの体内に戻った。パンドゥは稲妻の速さでノロソモを攻め、パンドゥの一撃でノロソモは吹っ飛んだ。ノロソモは敗北を認め、パンドゥにデウィ・マドリムを与えると去っていった。


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 ● チョンドロ・ビロウォとスコスロノの結びつき、およびスマントリとスコスロノが、サルヨとバガスパティに生まれ変わるというのは新しい解釈だ。本来スマントリ・スコスロノとサルヨ・バガスパティには何の関係も無い。物語のソースが全然別物だから。しかしこの二つの物語には類似した点が多く、こうして繋いでみるとかえって分かりやすくなる気もする。二つの物語を生み出したジャワの精神的な土壌といったものが見えて来るからだ。こういった新解釈も受けがよければ定着していくのかもしれない。事実ワヤンの物語はそういった繰り返しで変容して来ているのだから。
 チョンドロビロウォの起源説でもう少し古いと思われるのは、チョンドロビロウォが蛇の神アナンタボゴ Batara Anantaboga の鱗から生まれたというものである。アナンタボゴの鱗は千年に一回生え変わるが、あるとき天界の至高神ブロト・グル Batara Guru 〈インドでのシヴァ神〉がその鱗から無数の魔物チョンドロビロウォを創り、バガスパティを襲わせた。バガスパティはその超能力でチョンドロビロウォを調伏し、以来チョンドロビロウォは彼のものとなったという。グルがバガスパティにチョンドロビロウォを差し向けた理由はいまいち分からないが、まあ、そういう話である。
 チョンドロビロウォの文学史的な出所はたぶん12世紀に成立した「カカウィン・バラタユダ Kakawin Bharatayuddha 」ではないかと思われる。サルヨ王はインド版マハーバーラタではシャリヤ王で、十八日間の大戦争の最後の総司令官になる人物である。インド版ではそれほど目立ったエピソードの無い、どちらかというと地味な存在なのだが、ジャワのワヤンでは様々な話が追加され、彼を巡る物語は一大メロドラマとなっている。その嚆矢が「カカウィン・バラタユダ」で、シャリヤの妃スティヤワティーの殉死〈サティー sati 〉が高らかに歌い上げられている。
 その「カカウィン・バラタユダ」で総司令官となったシャリヤが使う武器がルドラローサ Rudrarosa という矢で、彼がマントラ(呪文)を込めてこの矢を放つと、ブータ、ダイティヤ、ヤクシャ、アスラといった魔物たちが戦場に溢れ出し、敵を殲滅するとある〈「Kakawin Bharatayuddha : Cant 40-8 〉。
 もうひとつ、チョンドロビロウォの特徴として、無限に増え続け敵対者を殲滅するが、無抵抗の者には効果が無いという点から、インド版マハーバーラタでドローナの死に激怒した息子のアシュバッターマンが使う『ナーラーヤナ』という武器も、チョンドロビロウォの元ネタではないかと思われる。「ナーラーヤナ」も無敵の武器だが、武器を棄て、戦意を持たない者には無効なのである。
 ジャワでは、地味なシャリヤ王に華を持たせるため、本来アシュバッターマンの武器だったものがシャリヤの手に移り、チョンドロビロウォという呪文が出来上がったのではなかろうか。その代わりというか、ジャワでのアスウォトモ Aswatama〈アシュバッターマン〉は全く生彩を欠いてしまいボンクラ扱いである。



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by gatotkaca | 2014-03-26 17:16 | 影絵・ワヤン | Comments(0)